はじめよう!減塩生活

塩分のとりすぎは、高血圧の原因となり、心臓病や脳卒中、腎臓病などの様々な生活習慣病に繋がります。高血圧をはじめ生活習慣病を予防するには「減塩」に取り組むことが大切です。

高血圧の基準って?

私たちの体に流れている血液は、酸素や栄養を全身に届けるという役割があります。血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の内壁を押す力のことを指します。最高血圧は、血液を送り出すために、心臓が収縮したときに血管に強い圧力がかかっている状態の値のことで、収縮期血圧とも呼ばれています。一方、最低血圧とは、次に送り出す血液をためこむため、心臓が拡張しているときの値で、拡張期血圧ともいいます。

血圧が高い状態が続くと、血管に強い圧力がかかり続け、それに耐えるため血管が固く厚くなり、次第に弾力を失います。そのため、血管内が傷つきやすくなり、さらにそこに悪玉コレステロール等がたまると、血管の内腔は狭くなり動脈硬化のリスクが高まります

それでは、血圧の正常値はどのくらいなのでしょうか?実は血圧は常に一定ではありません。血圧を測定する環境や時間帯によっても異なりますし、食事や運動、入浴などの日常生活、精神的ストレスなど、さまざまな原因により変動するものです。たとえば、病院の診察室では緊張して一時的に血圧が上昇することがありますが、リラックスすることで自然に下がります。そのため、日本高血圧学会による高血圧の基準は、家庭で測定した血圧(家庭血圧)と病院等で測定した血圧(診察室血圧)それぞれで基準を設けています。高血圧予防には、自分の血圧を知ることが大変重要です。正確な血圧を把握するために、朝や夜など、決まった時間に同じ姿勢をとり、リラックスした状態で測定しましょう

正常血圧の基準値高血圧の基準値

高血圧を予防するには?

減塩する

成人の1日の塩分摂取目標は、男性:7.5g未満/日 女性:6.5g未満/日 高血圧治療中:6.0g未満/日です。

適正体重の維持

人間の血液量は体重の8%です。体重が増加すると、それに伴い血液量も増加し、血圧が上がりやすくなります。

自分に合った食事量と主食・主菜・副菜を揃えて、バランスの良い食事を心がけましょう。

適度な運動

ウォーキングやラジオ体操など適度な運動を取り入れてみましょう。

節酒

1日の飲酒量は、純アルコール量20g程度(健康日本21より)です。週に2回は休肝日を設けましょう。

 (適量:ビールならロング缶1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)、焼酎(25度)なら0.6合(100ml))

禁煙

喫煙は高血圧以外の様々な疾患においてもリスクがあります。

ストレスをためない

休息・睡眠の時間を確保しましょう。自分なりのリラックス方法を見つけてみるのもいいでしょう。

 

なぜ、減塩が必要なの?

塩は小腸から血液に入り、体の中の水分を常に0.9%のナトリウム濃度で保っています。また、細胞が働けるよう電気を起こし、筋肉を動かしたり情報を伝達するなどの役割も果たしています。しかし、必要な量はごく僅かで1日に3g程度摂取していれば大丈夫なんだそうです。

調味料や加工食品など私達の周りにはたくさんの種類の塩があります。日本人の食塩摂取量は、平均で男性:10.9g、女性:9.3g(令和元年 国民健康・栄養調査より)です。必要量以上の塩を摂取していることになります。塩分の過剰摂取は血液量の増加につながり、腎臓から余分な水分と塩分を捨てようと頑張ります。血管や腎臓に負担をかけないためにも「減塩」はとても大切なのです。

「治療抵抗性高血圧」~ヒトは1日3gの塩分で生きています~(PDFファイル:595.2KB)

わたしの塩分摂取量をチェック!

塩分チェックシートを使って、自分の塩分摂取の傾向を確認してみましょう。

塩分チェックシート(PDFファイル:912.8KB)

減塩のヒント

減塩のヒントを紹介します。

食塩は食べ物の美味しさを引き立たせる上で重要な調味料です。塩の利用で長期保存の効く食品などもあり、日本人の食生活の中で減塩を行うことは簡単ではありません。薄味に慣れるということが大切ですが、まずは、0.1gだけでも塩分を減らすところからやってみようという気持ちで、出来るところからチャレンジしてみて下さい。

1 塩分量を知る

普段食べている食品や調味料に塩分がどれだけ含まれているかを知ることは、減塩のための第一歩です。

                                                                                                     

2 減塩食品の活用

普段食べているものを減塩のものに変えることで無理なく減塩ができます。しかし、減塩だからといっていつもの量以上に使わないよう注意しましょう。

                                                                                     

3 ご飯食のすすめ

白米の塩分は0gです。パンや麺類には食塩が含まれています。(食パン(6枚切):0.8g、干しうどん(1束 ゆで):1.2g)

4 汁物や麺類の汁は残す

味噌汁などは1杯あたり1~2g

うどんやラーメンの汁には3~6gの塩分が含まれています。

5 野菜摂取で食塩を排泄

野菜や果物、海藻に多く含まれるカリウムは、ナトリウム(塩分)の排泄を促します。

(注)腎疾患をお持ちの方は主治医にご相談ください。

                                                                                                     

6 食べる量を減らす~減量も必要な方におすすめ~

量を減らせば、その分摂取する塩分も一緒に減らすことができます。

 

7 調味料は食材の表面につける

調味料を食材の表面につけることで、舌に直接塩味を感じやすくなります。(しょうゆスプレーなどもおススメ)

 

8 汁物は具だくさんにする

野菜を多く入れることで野菜から旨味が出て、塩分を控えることが出来るだけでなく、汁の量を減らすことができます。                         

9 香辛料・酸味・香味野菜を使う

塩分の含まれていないコショウや唐辛子、カレー粉など香辛料で風味を加える、酢やレモン、カボス、生姜、ゴマなどを使うと味にメリハリがつきます。

                                                                                 

10 だしの活用

だしを効かせると旨味の効果で、薄味でも美味しく食べることが出来ます。ただし、顆粒だしは注意が必要です。                                                      

 

*広報や健康教室で紹介しているレシピをクックパッドで紹介しています。

https://www.city.yame.fukuoka.jp/soshiki/8/2/1/8616.html

5月17日は「高血圧の日」

毎年5月17日は「高血圧の日」、毎月17日は「減塩の日」です。これは、高血圧についての理解を深め、日常的な血圧測定や健診受診を促し、高血圧による病気のリスクを減らすために、日本高血圧学会と日本高血圧協会が制定したものです。

JSH(日本高血圧学会)減塩食品の紹介

最近は健康意識が高まり減塩の商品を製造する企業も増えてきました。「減塩食品は味が薄くて美味しくない」といったイメージをもっている方もいらっしゃるかもしれません。日本高血圧学会では基準を設けて減塩食品のおすすめリストを作成しています。普段よく使う調味料や食べている食品を減塩のものに変えれば、自然と減塩につながります。減塩方法の一つに検討してみてはいかがでしょうか。

JSH減塩食品リスト(PDFファイル:276.6KB)

 

福岡県の減塩プロジェクト「TRY!スマソる?」の紹介

福岡県では、20歳以上の県民の約2人に1人が高血圧という現状を踏まえ、

「スマートにソルトを使う減塩プロジェクト「TRY!スマソる?」」という減塩普及事業を実施しています。

減塩に関する情報を特設サイトにて公開し、様々な取組が行われています。

特設サイト見出し

↓こちらをチェック

https://www.kenko.pref.fukuoka.lg.jp/try-smasol/(特設サイト)

 

美味しく減塩!「スマソる?レシピ」を作ってみよう!

特設サイトでは、減塩なのに美味しく食べられるレシピがたくさん紹介されています。特設サイトの「スマソる?レシピを見る」からご覧ください。

特設サイトレシピ紹介画像

 

 

この記事に関するお問い合わせ先

健康推進課 保健指導係
〒834-8585 福岡県八女市本町647番地
電話番号:0943-23-1352
ファックス:0943-23-1331

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