八女市認知症高齢者等SOSネットワークシステム
認知症とは、成人になってから起こる認知機能障害のことで、そのために日常生活が困難になった状態です。国の推計によると、何らかの介護・支援を必要とする認知症高齢者が2015年に約345万人(65歳以上の人口の10.2%)、2025年には約470万人(65歳以上の人口の12.8%)に増加し、85歳以上の約4人に1人が認知症の症状を有すると言われています。
認知症が引き起こす症状の一つが「徘徊」行為です。徘徊とは、はたから見て目的もなく歩き回る状態を言います。認知症の人は、知っている場所に行こうと思っていても、認知症状のために他の人に道を尋ねたり、電話をかけたりなどの手段をとることができません。本人自身でなんとか解決しようとするとますますパニック状態になり、歩き回ることになります。介護をする人にとって徘徊は大変な心労になりますし、認知症高齢者本人にとっても見知らぬ場所や交通の激しい場所、山林に迷い込んでしまったら大変危険で、最悪の場合には死亡するケースがあります。
このSOSネットワークは、徘徊する認知症高齢者等を本ネットワークを通じて早期発見することにより生命・身体の安全を確保し、必要な援助を行うことによって認知症高齢者等及びその家族等の福祉に寄与するとともに、これらの問題に関する市民の理解を図るための啓発活動を行うことを目的としています。
八女市認知症高齢者等SOSネットワーク全体図 (PDFファイル: 63.6KB)
事前登録制度「あんしん登録」をお勧めします
徘徊のおそれのある高齢者等の名前、特徴や写真などの情報を、ご家族や本人の同意を得て、SOSネットワークに事前登録しておくことで、徘徊等により所在不明になった場合に協力事業所への情報発信が速やかに開始されます。また、ご家族等が希望される場合は、介護に関する相談支援等も行います。このため、なるべく事前登録しておくことをお勧めします。
事前登録は、八女市介護長寿課地域包括ケア推進係及び各支所市民生活福祉係で行うことができます。
登録には、あんしん登録利用申請書と登録者ご自身の写真(顔がはっきりわかるもの)が必要です。
八女市認知症高齢者等あんしん登録利用申請書 (Wordファイル: 48.5KB)
八女市認知症高齢者等あんしん登録利用申請書 (PDFファイル: 178.1KB)
SOSネットワークシステムのながれ
1.行方が分からなくなったとき
八女警察署に捜索願を提出してください。
SOSネットワークシステムの利用を希望される場合は、八女市介護長寿課にご相談ください。
八女市認知症高齢者等SOSネットワーク利用申請書 (Wordファイル: 49.0KB)
八女市認知症高齢者等SOSネットワーク利用申請書 (PDFファイル: 96.9KB)
2.行方不明者情報の発信
市は、支援要請により次の4つの支援を行います。行方不明者情報の提供範囲については、支援要請者の同意のもと行います。
- 市内協力事業所への情報提供
ファックス・電子メールを利用して、協力事業所等へ行方不明者の情報を発信し、協力依頼をします。情報の発信先は、郵便局、バス・タクシーなどの交通機関、金融機関、ガソリンスタンド等の一般事業所、介護サービス事業所等です。 - 福岡県防災メール
市の地域安全情報として、情報を登録者へメール配信します。 - FM八女
市のコミュニティFM放送で情報を放送します。 - 広域連携
SOSネットワーク広域連携の協定を締結している県南部11市町へ、情報を提供します。
具体的な捜索活動を依頼するものではありません。
「八女市認知症高齢者等SOSネットワークシステム」協力事業所募集
3.発見・保護した場合
協力事業所等が発見・保護した場合は、八女警察署に連絡します。
その後、八女警察署から家族等へ連絡をします。
4.発見・保護の連絡
市は、協力事業所へ発見されたことの情報を発信します。
SOSネットワークの広域連携について
行方不明となられた方の多くが市外で発見・保護されるケースが多数報告されています。これに対応するため福岡県南部の各市町が広域に情報を共有し、各市町の協力機関に協力を要請することが出来るよう協定を締結しています。
筑後地域認知症高齢者等SOSネットワークパンフレット (PDFファイル: 1.2MB)
協定市町は次の9市3町です。
大牟田市、久留米市、柳川市、八女市、筑後市、大川市、小郡市、うきは市、みやま市、大刀洗町、大木町、広川町