木屋家文書(きやけもんじょ)が県指定文化財になりました

県指定有形文化財(古文書)木屋家文書(きやけもんじょ)

木屋氏は、平安時代末期から戦国時代まで八女市黒木町一帯を治めた黒木氏の家臣です。
八女市黒木町大字木屋の木屋家には、南北朝時代から近代にかけての多くの古文書が伝えられています。その資料価値が認められ、令和6年3月29日の福岡県の告示により、木屋家文書41点が福岡県指定文化財になりました。現在は黒木町の学びの館に収蔵されています。
※一般公開はしていません。

木屋家文書(きやけもんじょ)のココがすごい

南北朝の戦いの貴重な一次資料「木屋行実軍忠状(きやゆきざねぐんちゅうじょう)」

木屋行実軍忠状

木屋行実軍忠状

軍忠状

木屋行実軍忠状のココを見てください

『太平記』で有名な九州南北朝最大の決戦、大保原(おおほばる)の戦いは、一次史料が少なく、実情がよく分かっていませんでした。これまで全国でも北朝方の資料が五点あったのみで、木屋行実軍忠状は南朝方唯一の一次資料であり、非常に価値が高いものです。木屋行実軍忠状では、合戦があった日にちが、『太平記』と違い八月六日であったこと、戦闘時間が八時間余りであったこと、地名は大原ではなく大保原であったことが分かります。日本の歴史を解明するうえで、貴重な一次資料です。

ところで、軍忠状ってなんですか

軍忠状(ぐんちゅうじょう)は、武士が褒美を受けるために、戦いでの功績を上司に報告するための文書です。武士は自分の戦いの成果や被害を記録し、上司である軍の指揮官に提出しました。指揮官は、サインである花押(かおう)を書いて戦功を証明しました。木屋行実軍忠状にも右下の花押(かおう)があるのがわかります。

一次資料ってなんですか

一次資料は、歴史学の用語で、その出来事があった当時にその時代の人が書いた文字や作った物のことです。後の時代に書かれた物語などよりも、史実を正確に知ることができる貴重な資料です。

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