令和6年度「八女市の学校教育」における教育指導課の主な施策等 および 令和6年度全国学力・学習状況調査結果
令和6年度「八女市の学校教育」における教育指導課の主な施策等
教育指導課では、「令和6年度八女市の学校教育」に基づいて、各学校の学校経営・運営を支える次の施策を進めています。
○教務係(指導班)
・教育指導計画を基にした学校経営、校務運営、教育課程編成等への具体的な指導・支援
・課題対応訪問等による各学校の実態に応じた具体的な指導・支援
・学力層に着目した学力の実態分析及び非認知的能力についての分析を基にした学力向上プランの作成と実施・評価に対する指導・支援 等
○教育研究所
・学習指導の力量向上と職務遂行能力の育成を図る研修事業
・八女市の教育課題の解決及び指導方法改善を図る調査研究事業 等
○教育相談室・教育支援センター「あしたば」
・教育サポートセンターとしての機能充実
・「あしたば」通所生への学習支援及び社会的自立支援の充実
・いじめや不登校等に関する教育相談活動の充実 等
○特別支援教育室
・特別支援教育の充実(学校組織の特別支援教育力の向上、及び、全職員の指導力量向上)
・保護者からの相談に対応(教育と福祉をつなぐ) 等
令和6年度全国学力・学習状況調査結果をお知らせします
令和6年度全国学力・学習状況調査における八女市の結果をお知らせします。この調査の目的は、全国の児童生徒一人一人の学習状況を把握、分析し、課題の改善や指導に役立てることにあります。
今後は、分析結果をもとに成果や課題を明らかにし、課題解決に向けて、指導方法の見直しや授業改善等の取組を行います。今後とも市民の皆さんのご支援、ご指導をお願いします。
八女市の全国学力・学習状況調査結果の概要
1 調査の対象
〇小学校6年生・義務教育学校6年生(以下小学生)
〇中学校3年生・義務教育学校9年生(以下中学生)
2 調査実施日
令和6年4月18日(木曜日)
3 調査内容
○教科 国語、算数・数学
○児童生徒質問調査
※本調査によって測定できるのは、学力の一部であることに留意してください。
4 調査結果の概要
(1)教科に関する調査結果の概要
<小学生(15校)>
国語は、全国を上回り、福岡県を下回りました。算数は、全国、福岡県を下回りました。算数の平均正答数の全国との差は、0.1問(全16問)です。小学校6年生の結果と、昨年度5年生で実施した福岡県学力調査の結果と比べると、国語が向上しています。
<中学生(10校)>
国語・数学ともに、全国、福岡県を下回りました。平均正答数の全国との差は、国語は0.5問(全15問)、数学は0.9問(全16問)です。中学校3年生の結果と、昨年度2年生で実施した福岡県学力調査の結果と比べると、国語・数学ともに向上しています。
(2)児童生徒質問調査結果の概要
学力調査と合わせて、生活習慣や学習への取組などについての調査が実施されました(小学生67項目、中学生69項目)。質問調査のため、「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」を肯定的な回答として集計し、分析しています。子どもの学力は学校の授業だけでなく、基本的生活習慣や生活環境にも大きく左右されることが分かっています。結果の一部を紹介します。
○学校での生活や学習の様子
・90~92%の子どもが「友達関係に満足している」と思いながら学校生活を送っています。
・「いじめはどんな理由があってもいけないことだと思いますか」の質問に、「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」と回答した子どもは95~96%です。全ての子どもが「いじめは決して許されないこと」と理解するための教育活動の推進が必要です。
・81~95%の子どもが「国語や算数・数学で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つ」という思いをもち、学習に取り組んでいます。
・学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)については、次のとおりです。
*「学びを調整する力」(質問数6)については、小学校6年生は全て全国平均を下回りました。中学校3年生は「話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、新たな考え方に気付いたりすることができている」は全国平均を上回ったものの、他の5つの質問は全国平均を下回りました。
*「粘り強く挑む力」(質問数1)、「自己有用感」(質問数2)は、小学校6年生、中学校3年生ともに全国平均を下回りました。
*「向社会性」(質問数4)については、小学校6年生、中学校3年生ともに、「人の役に立つ人間になりたいと思う」ことは全国平均を上回ったものの、他の3つの質問は全国平均を下回りました。
※「学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)」は、福岡県教育委員会の資料を基に、以下のように定義しています。
○家庭での学習の様子
・普段(月曜日から金曜日)の1日当たりの家庭学習時間については、小学校6年生で1時間以上、中学校3年生で2時間以上取り組む子どもの割合が、全国平均を下回っています。自分の生活をふり返り、家庭学習、食事、休養及び睡眠等のリズムを整えること、学校からの課題(宿題)のほか、家で自分で計画を立てて家庭学習に取り組む習慣を身に付けることが必要です。
○家庭での生活全般
・約10%の子どもはきちんと朝食をとれていません。学習への影響も懸念されます。
・児童生徒質問調査によると、
*普段(月曜から金曜)、テレビゲーム(コンピュータゲーム、携帯式のゲーム、携帯電話やスマートフォンを含む)を1日当たり3時間以上する子どもは、小学校6年生で約38%、中学校3年生で約35%おり、全国平均を6~8%上回っています。
*普段(月曜から金曜)、携帯電話やスマートフォンでSNSや動画視聴などを1日当たり3時間以上する子どもは、小学校6年生では全国平均を上回る約24%、中学校3年生では全国とほぼ同値の約32%います。
この結果と令和4年度の調査結果と比べると、小学校6年生・中学校3年生ともに長時間傾向が見られます。携帯電話・スマートフォンの使い方について家の人と約束をし、その約束を守ること、そして、家庭生活において、学校からの課題(宿題)を含めた学習時間を確保し、食事・休養・睡眠等のリズムを整えることが大切です。
5 今後の対策
八女市立学校では、学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)の育成を重点とし、教科の知識及び技能・思考力、判断力、表現力等を身につけさせる指導を行っています。今後は、学力調査結果や児童生徒質問調査結果を分析・考察し、学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)の重点的な育成に向けて、教育活動の見直しや授業の改善を図っていきます。
<教育指導課において>
○学力向上の取組の充実や学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)の育成等について、小・中学校等校長会と連携を図ります。
○学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)の育成を重点とする学力向上を目指し、各学校に対し次の指導・支援を行います。
・学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)の育成を重点とすることの周知徹底
・八女市版非認知的能力アンケートの実施と活用
・生徒指導の実践上の視点を意識した学習指導
<各学校において>
○児童生徒質問調査の結果を分析・考察し、学びに向かう力・人間性等(非認知的能力)の状況を捉え、教育活動の見直しや授業の改善を図ります。
○全国学力・学習状況調査の教科に関する調査結果を基に、学力層(四分位)に着目した課題とその要因分析等を行い、学力向上の取組の改善を図ります。
○家庭と連携し、家庭生活において、学校からの課題(宿題)を含めた学習時間を確保し、食事・休養・睡眠等のリズムを整える取組を行っていきます。
6 ご家庭へのお願い
携帯電話・スマートフォンの使い方について家の人と約束をし、その約束を守ること、そして、家庭生活において、学校からの課題(宿題)を含めた学習時間を確保し、食事・休養・睡眠等のリズムを整えることが大切です。
ご家庭で、よりよい生活習慣や学習習慣を身に付けさせることや、インターネットを通じて行われるいじめの未然防止・早期発見に関する取組をお願いします。
学校・家庭・地域それぞれの場での計画的・総合的な取組により、子どもの学力の伸びが期待できると考えます。
この記事に関するお問い合わせ先
教育指導課 教務係
〒834-8585 福岡県八女市本町647番地
電話番号:0943-24-9176
ファックス:0943-24-4331