令和元(平成31)年度全国学力・学習状況調査結果

全国学力・学習状況調査結果をお知らせします

令和元(平成31)年度全国学力・学習状況調査における八女市の結果をお知らせします。この調査の目的は、全国の児童・生徒一人一人の学習状況を把握、分析し、その改善や指導に役立てることにあります。

八女市の小学校・義務教育学校前期におきましては、今年も、国語、算数ともに県、全国平均を上回り、安定した結果がみられました。中学校・義務教育学校後期におきましても、国語、数学ともに県、全国平均を上回り、英語は全国平均は下回ったものの県平均以上の結果となりました。

今後は、分析結果をもとに成果や課題を明らかにし、課題解決に向けて、指導方法の見直しや授業改善等の取り組みを行ってまいります。今後とも各方面の皆様のご支援、ご指導を宜しくお願いいたします。

八女市の学力・学習状況調査結果

1 実施対象学年

小学校6年生と中学校3年生

2 調査内容

○ 教科 (国語、算数・数学、英語)
     ※ 本年度から「知識に関する問題(A問題)」と「活用に関する問題(B問題)」を 一体的に問う形式に変更されています。

※英語では、「聞くこと・読むこと・書くこと」の平均正答率を示しています。

※英語「話すこと」は、参考値として国・県の平均値のみ公表されています。


○ 質問紙(児童・生徒の生活や学習状況の様子)

※本調査によって測定できるのは、学力の一部分であることにご留意ください。

3 調査結果の概要

(1)令和元(平成31)年度学力・学習状況調査結果

市内小・中・義務教育学校の結果は以下のとおりです。

△小学校14校・義務教育学校前期で正答率が高かった問題

・国語・・・読む能力に関する問題

・算数・・・数量や図形についての技能に関する問題

▽小学校14校・義務教育学校前期で改善が必要な問題

 ・国語・・・言語についての知識・理解・技能に関する問題

 ・算数・・・数学的な考え方に関する問題

△中学校9校・義務教育学校後期で正答率が高かった問題

 ・国語・・・書く能力に関する問題

 ・数学・・・数量や図形などについての知識・理解に関する問題

 ・英語・・・言語や文化についての知識や理解に関する問題

▽中学校9校・義務教育学校後期で改善が必要な問題

 ・国語・・・言語についての知識・理解・技能に関する問題

 ・数学・・・数学的な見方や考え方に関する問題

 ・英語・・・外国語表現の能力に関する問題

 

(2)令和元(平成31)年度児童・生徒質問紙(生活や学習状況の様子)の結果


学力調査と併せて、生活習慣や学習への取り組みなどについての調査が実施されました(小学校:58項目、中学校:69項目)。質問紙調査のため、「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」を肯定的な回答として集計しています。子どもの学力は学校の授業だけでなく、基本的生活習慣や生活環境にも大きく左右されることが分かっています。結果の一部を紹介します。


(グラフは、全体を100とした時の割合(%)を表しています。)

○学校生活の様子

・多くの子どもが、「学校の決まりを守る」「いじめはいけない」などの高い規範意識を持ちながら生活できており、昨年度よりも伸びが見られます。


・「学級で話し合って決まったことを、みんなで協力して取り組み、うれしかったことがあった。」と多くの子どもが感じています。小中ともに全国平均を上回り、学校生活を肯定的に受け止めています。


○学習への取組の様子

・家での計画的な学習については、小中ともに全国平均は上回っていますが、中学校では50%程度に止まっており、改善が望まれます。また、家庭学習時間(塾などを含む)については、大方の目安としている「小6年生:1時間、中3年生:2時間」に対して、小学校では全国平均以上の80%近い結果があるものの、中学校では30%弱に止まり全国平均を下回っている状態です。


・今回の調査で、解答を文章で書く問題に対して、途中であきらめることなく最後まで書く努力をした子どもは、小中ともに全国平均を上回りました。無回答も減り、今回の調査結果が向上した要因の一つと考えられます。


・これまでの学習で、課題解決に向けて自分で考え、自分から取り組みをしたかという主体的な学習態度は、小中ともに全国平均を下回り、課題が残ります。


○生活習慣、家庭、地域社会とのかかわり


・朝食を食べたり同じくらいの時刻に寝・起きをしたりする基本的な生活習慣は、90%前後にとどまっており、6~7%の子どもはきちんと朝食をとれていません。学習への影響も懸念されます。


・学校での出来事などについて家の人と話している子どもは、中学校での伸びはあるものの75%程度と多くないようです。

4今後の対策

<学校での取組>

・各学校での課題に応じて、基礎・基本の確実な定着とともに、子どもが自ら主体的に対話的に課題解決に取り組む授業づくりに努めます。

・学習意欲を高める「めあて」や的確な「まとめ」のある授業、子ども自らがしっかり考え、自分の考えを書いたり説明したりして共に学び合う授業に向けて更に工夫改善を図ります。

・一人ひとりの子どもが達成感や満足感をもち、自信を持って活動できる学級経営に努めます。

・子ども一人ひとりの習熟の程度に応じてよりきめ細やかな指導ができるよう、さらに指導方法の工夫・改善に努めます。

・小学校から中学校へのスムーズな接続に向けて、授業づくり・学習規律・家庭学習・基本的な生活習慣などの小中連携・小中一貫教育の取り組みをさらに充実させていきます。

・家庭、地域、学校の連携を深め、子どもを中心とした学習向上や生活の向上を図ります。

<教育委員会の取組>

・学力調査結果を分析、考察し、市内小・中・義務教育学校に学力向上策を示し、学級経営、学習指導等への指導・支援を行います。

・八女市独自の少人数指導教員、特別支援教育支援員、図書司書等の効果的な配置と活用の継続・充実を図っていきます。

・小中連携・小中一貫教育の取組をさらに充実しながら、授業改善や生徒指導等を重視した指導・支援を行います。

・学校の教育課題解決及び教師の指導力向上のため「教育研究所」の更なる充実を図ります。

・学習、進路、不登校、いじめ、しつけ等、教育活動の相談窓口となる「八女市教育相談室」「適応指導教室」の更なる充実を図ります。

・教職員の働き方改革を推進することで、子どもと向き合う時間の確保、教育活動の充実に向けた取り組みを行います。

・コミュニティ・スクール(学校運営協議会)及び地域学校協働活動の導入をさらに推進し、学校・家庭・地域の連携の強化を図ります。

5ご家庭へのお願い

規則正しい生活「早寝・早起き・朝ごはん」をしたり、家庭で出来事や夢・目標について話し合ったりすることは、学ぶ意欲の基礎となります。ご家庭で、よりよい生活習慣や学習習慣を身に付けさせ、地域の方々のご協力を得ながら温かい見守りを続けていただくことで、学力は確実に伸びると考えられます。

また、今回の調査にはありませんでしたが、携帯・スマホ等の使用、テレビゲーム等の時間が、子ども達の生活に大きな影響を与え、時には問題行動や事件につながることが社会問題となっています。ご家庭でお子さんと十分話し合いをしていただき、約束を守って適正な使用ができるようお願いします。

この記事に関するお問い合わせ先

学校教育課 学務係
〒834-8585 福岡県八女市本町647番地
電話番号:0943-23-1954
ファックス:0943-24-4331

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