八女民俗資料館

八女市の様々な民俗文化財を展示しています

外観

施設概要

八女市には福島の燈籠人形に見られるように、江戸時代から受け継がれた伝統工芸に根差した歴史があり、その遺産ともいえる貴重な民俗資料も、昨今の急激な社会構造の変化の中で失われてきています。

このため、八女民俗資料館は、失われつつある貴重な民俗資料を収集し、八女地方の民俗と伝統文化が一目でわかるように、系統的に展示・保存することを目的に平成元年11月23日開館しました。

展示物紹介

八女福島の燈籠人形屋台

下遣い人形

横遣い人形

燈籠人形の舞台は、高さ8m、幅14m、奥行6m余りの二階建、三層構造になっています。三層は下から、下遣い場、横遣い場、囃子場になっています。この舞台は「屋台」と呼ばれ、組立て、取り壊しが自由にできるように、一本の釘・カスガイも使われていないのが特徴です。屋台の組立ては、上演の一ヶ月前に一週間程度で行われます。建物全体は、金箔・銀箔・漆塗りで出来ており、福島仏壇を造る技法の基になったといわれています。

民俗資料館にはこの屋台を原寸大で複製展示しております。

燈籠人形に関する資料を展示しています

実際に使用されていた欄間

人形の躯体にはかつては鯨のヒゲが使われていました。

かつて使用されていた人形たち

貴重な資料の数々

酒井田柿右衛門コーナー

濁手と呼ばれる乳白色の磁肌に赤絵が調和した作風で知られる有田焼の名窯、酒井田柿右衛門窯。

十四代酒井田柿右衛門氏は、江戸時代からつづく柿右衛門様式の製陶技術の継承に尽力しながらも、野に咲く花々などを新たに文様に取り入れ、現代的な柿右衛門様式の世界を確立しました。柿右衛門氏の作品は、現代において伝統を守る有田焼の代表としての使命を担い、国内外で高い評価を受けてきました。

酒井田柿右衛門が先祖が八女市酒井田にあるという縁でこのコーナーを設けています。

濁手撫子文鉢(にごしでなでしこもんはち)

濁手藤花文壷(にごしでふじはなもんつぼ)

田中吉政コーナー

福島城の鯱(出土品)

田中吉政は、無名時代の豊臣秀吉に仕え、その後、豊臣秀次の筆頭家老となり、最後は初代筑後国主三十二万五千石の大名にまで昇りつめた人物です。

田中吉政は、インフラ整備などの都市計画に優れた才能を持っていました。交通の要所となる街道を整備したり、日本初となる下水道を造ったり。今でも久留米と柳川を結ぶ道には、「田中道」という異名が残されています。

また、街道沿いの湿地帯を開墾した者には年貢を永久に免除するなど、整備した街道の繁栄にも力を尽くしました。豪腕を振るうだけでなく、吉政は城下町を散策しながら町民の声に耳を傾け、藩政運営に活かしたとも言われています。

八女の城下町を再現したミニチュア

2F八女の農業コーナー

八女市は、県内有数の生産量を誇る農産物の一大生産地です。全国ブランドとして確立されている八女茶をはじめ、電照菊等の花卉、ぶどう・梨等の果樹、いちご・なす等の野菜の主力産品を中心に、地域の特性にあった付加価値の高い様々な農産物が生産されています。しかし、それも先人たちの知恵と工夫、そして努力があって現在のわたしたちの生活があることを忘れてはなりません。ここでは、耕起具の鍬や犁、稲刈鎌、稲こきまんがや戸あおりなどの脱穀、選別具そして土臼や木臼などの籾摺(もみすり)具などを展示しており、機械などがなかった当時の農家の生活を知ることができます。

鍬や鋤

お茶の機械

宇佐八幡宮農耕絵馬

十三もの水車を足踏みして、高所に水を引き農作業を行う様子が、奉納された宇佐八幡宮とともに描かれている。雲の部分に書かれていた由来書は現在ほとんど見えないが、この様子に感心した藩主が農民たちに褒賞を与え、その名誉の記念に掲額したといわれている。市指定文化財(個人蔵)

施設情報

・所在地 / 〒834-0031 八女市本町2番地の123の2

・開館日時 / 午前9時から午後5時

・休館日 / 毎週月曜日(ただし、月曜日が国民の祝日に当たる時は、その翌日)、年末年始(12/29~1/3)

・問い合わせ / 電話0943-22-3545

・交通 / 西鉄、堀川バス福島下車徒歩10分

 

 

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この記事に関するお問い合わせ先

文化振興課 文化振興係
〒834-8585 福岡県八女市本町647番地
電話番号:0943-23-1982
ファックス:0943-24-4331

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