田崎廣助美術館に行ってみよう 5

文化勲章とは、昭和12年2月に制定された文化勲章令に基づき、科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に与えられる勲章です。
勲章のデザインは、橘の白い花びらを五弁、その中心には古代の装身具の勾玉を三つ巴に配し、またその上部にも橘の葉と実が用いられています。
橘は、京都御所紫宸殿の南庭に桜と共に植えられ、『左近の桜、右近の橘』並び称され古来より珍重されました。
桜は花も葉も散る落葉樹ですが、常緑樹の橘は、いつみても変わらないことが文化の永久性に通じることから文化勲章デザインに採用されたといわれます。
22歳の時、画家になるために上京した画伯は、たゆまぬ努力を続け、1975年(昭和50年)11月3日皇居で文化勲章の伝達式に臨みました。
画伯77歳。文化勲章を受章し、名実ともに日本画壇を代表する画家の一人となったのです。この時に受章した文化勲章を美術館で展示しています。
ぜひ実物をご覧ください。

文化勲章

勲章『文化勲章』
(軽井沢田崎美術館所蔵)