○八女市特定公共賃貸住宅条例

平成21年9月30日

条例第89号

(趣旨)

第1条 この条例は、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号。以下「法」という)に基づく特定公共賃貸住宅の設置及び管理について、法令に特別な定めがあるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(平22条例26・一部改正)

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 特定公共賃貸住宅 市が法第18条の規定に基づき建設及び管理する賃貸住宅をいう。

(2) 所得 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則(平成5年建設省令第16号。以下「施行規則」という)第1条第3号に規定する所得をいう。

(平22条例26・一部改正)

(設置)

第3条 特定公共賃貸住宅の名称及び所在地は、別表のとおりとする。

(入居者の募集方法)

第4条 市長は、特定公共賃貸住宅の入居者を公募するものとする。

2 前項の規定による公募は、市長が定めるところにより、入居の申込みの期間の初日から起算して少なくとも1週間前に、広報紙等への掲載、掲示等の方法により広告して行うものとする。

3 前2項の規定による公募は、団地ごとに次に掲げる事項を明示して行うものとする。

(1) 賃貸住宅が特定公共賃貸住宅であること。

(2) 賃貸住宅の所在地、戸数、規模及び構造

(3) 入居者の資格

(4) 家賃その他賃貸の条件

(5) 入居の申込みの期間及び場所

(6) 申込みに必要な書面の種類

(7) 入居者の選考方法

4 前項第5号の申込みの期間は、少なくとも1週間とするものとする。

(公募の例外)

第5条 市長は、前条第1項の規定にかかわらず、次条第2号に掲げる者については、公募を行わず、特定公共賃貸住宅に入居させることができる。

(入居者の資格)

第6条 特定公共賃貸住宅に入居することができる者は、次に掲げる者とする。

(1) 所得が市長の定める基準に該当する者であって、自ら居住するための住宅を必要とする者のうち、現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者、その他婚姻の予約者を含む。)があるもの

(2) 災害、不良住宅の撤去その他の特別の事情がある場合において特定公共賃貸住宅に入居させることが適当である者として市長が認めるもの

(3) 同居親族がない入居者の居住の用に供する特定公共賃貸住宅については、同居親族がない者であって、市長が定める基準に該当するもの

(4) 前3号の規定に該当する者のうち、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でないもの

(平22条例26・一部改正)

(入居の申込み及び決定)

第7条 前条に規定する入居者の資格を有する者で特定公共賃貸住宅に入居しようとする者は、規則で定めるところにより、入居の申込みをしなければならない。

2 市長は、前項の規定により入居の申込みをした者の中から特定公共賃貸住宅の入居者を決定し、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に対し通知するものとする。

(入居者の選定)

第8条 入居の申込みを受理した戸数が特定公共賃貸住宅の戸数を超える場合においては、抽選その他公正な方法により入居者を選定するものとする。

(入居者の選定の特例)

第9条 市長は、同居親族が多い者その他の特に居住の安定を図る必要がある者で規則で定めるものについては、施行規則第29条の規定に基づき入居者を選定することができる。

(入居補欠者)

第10条 市長は、前2条の規定に基づき入居者を選定する場合において、入居決定者のほかに補欠として入居順位を定めて必要と認める数の入居補欠者を定めることができる。

2 市長は、入居決定者が特定公共賃貸住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから入居順位に従い入居者を決定しなければならない。

(住居入居の手続)

第11条 入居決定者は、決定のあった日から10日以内に、次に掲げる手続をしなければならない。

(1) 市長の定める資格を有する連帯保証人の連署する請書を提出すること。ただし、市長は特別の事情があると認める者に対しては、連帯保証人の連署をしないこととすることができる。

(2) 第18条の規定に基づき敷金を納付すること。

2 入居決定者がやむを得ない事情により入居の手続を前項に定める期間内にすることができないときは、前項の規定にかかわらず、市長が別に指示する期間内に同項に定める手続をしなければならない。

3 市長は、入居決定者が前2項に規定する期間内に第1項各号に掲げる手続をしないときは、入居の決定を取り消すことができる。

4 市長は、入居決定者が第1項各号に掲げる手続をしたときは、当該入居決定者に対して速やかに特定公共賃貸住宅の入居可能日を通知しなければならない。ただし、特に市長の承認を受けたときは、この限りでない。

(家賃の決定及び変更)

第12条 特定公共賃貸住宅の家賃は、近傍同種の民間の賃貸住宅の家賃と均衡を失しないよう市長が定めるものとする。

2 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合には、家賃を変更することができる。

(1) 物価の変動に伴ない家賃を変更する必要があると認めるとき。

(2) 近傍同種の民間賃貸住宅又は特定公共賃貸住宅の家賃に比較して不相当となったと認めるとき。

(3) 特定公共賃貸住宅について改良を施したことに伴い家賃を変更する必要があると認めるとき。

(家賃の納付)

第13条 家賃は、第11条第4項の入居可能日から特定公共賃貸住宅を明け渡した日(第24条による明渡しの請求のあったときは、明渡しの請求のあった日)まで徴収する。

2 家賃は、毎月末(月の途中で明け渡した場合は明け渡した日)までにその月分を納付しなければならない。

3 入居者が新たに住宅に入居した場合又は住宅を明け渡した場合においてその月の使用期間が1月に満たないときは、その月の家賃は1か月を30日として日割計算した額とする。

4 入居者が第23条に規定する手続を経ないで住宅を立ち退いたときは、第1項の規定にかかわらず、市長が明渡しの日を認定し、その日までの家賃を徴収する。

(家賃の減額)

第14条 市長は、特定公共賃貸住宅の入居者の居住の安定を図るため、当該特定公共賃貸住宅の管理開始後20年間を限度として、家賃の減額を行うことができる。

2 市長が前項の規定に基づき家賃の減額を行う場合は、前条の家賃に代えて第16条に規定する入居者負担額を市長は入居者から徴収し、入居者は納付するものとする。

第15条 家賃の減額を受けようとする入居者は、規則に定めるところにより、家賃減額申請書を市長に提出しなければならない。

2 市長は、家賃減額申請書の提出があったときは、その内容を審査し、家賃の減額を行うことを決定することができる。

3 市長は、前項の規定に基づき家賃の減額を行うことを決定したときは、次条に規定する入居者負担額その他の必要な事項を当該入居者に通知するものとする。

(入居者負担額)

第16条 市長は、毎年、入居者の所得、特定公共賃貸住宅の管理を開始した日からの経過年数等を勘案して規則で定める方法により、入居者負担額を決定するものとする。

(督促、延滞金の徴収)

第17条 督促手数料及び延滞金の額並びに徴収方法は、市税の例による。

2 市長は、入居者が納期限までに家賃又は入居者負担額を納付しなかったことについてやむを得ない事由があると認められる場合においては、前項の延滞金額を減免することができる。

(平22条例9・一部改正)

(敷金)

第18条 市長は、入居者から3月分の家賃(家賃が変更された場合は、当該家賃の額)に相当する金額の敷金を徴収するものとする。

2 前項に規定する敷金は、入居者が住宅を立ち退くとき、無利息でこれを還付する。ただし、家賃の滞納その他の債務の不履行が存在するときは、当該債務の額の内訳を明示した上で、敷金のうちからこれを控除する。

(修繕の実施及び費用の負担)

第19条 市長は、特定公共賃貸住宅の修繕(畳の表替え、障子紙の張り替え、ふすま紙の張り替え、給水栓の取り替え等の軽微な修繕を除く。)を実施するものとする。

2 入居者の責めに帰すべき事由によって修繕の必要が生じたときは、前項の規定にかかわらず、入居者は、市長の選択に従い、修繕し、又はその費用を負担しなければならない。

(入居者の費用負担義務)

第20条 次に掲げる費用は、入居者の負担とする。

(1) 電気及びガスの使用料

(2) 汚物及びじんかいの処理に要する費用

(3) 給水施設及び汚水処理施設の維持管理に要する費用

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が定める費用

2 市長は、前項に掲げる費用のうち入居者の共通の利益を図るため必要と認められるものを共益費として入居者から徴収する。

3 第13条の規定は、共益費の徴収及び納付について準用する。

(入居者の保管義務等)

第21条 入居者は、特定公共賃貸住宅の使用について必要な注意を払い、これを正常な状態において維持しなければならない。

2 入居者の責めに帰すべき事由により、特定公共賃貸住宅が滅失し、又はき損したときは、入居者が原形に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。

3 入居者は、周辺の環境を乱し、又は他に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。

4 入居者が、特定公共賃貸住宅を引き続き15日以上使用しないときは、規則で定めるところにより、届出をしなければならない。

5 入居者は、特定公共賃貸住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

6 入居者は、特定公共賃貸住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、原状回復又は撤去が容易である場合において、市長の承認を得たときは、この限りでない。

7 市長は、前項の承認を行うに当たり、入居者が当該住宅を明け渡すときに、入居者の費用で原状回復又は撤去を行うべきことを条件とするものとする。

(同居の承認)

第22条 特定公共賃貸住宅の入居者は、当該入居者の入居の際に同居を認められた親族以外の親族を同居させようとするときは、市長の承認を得なければならない。

(住宅の検査及び原状回復)

第23条 入居者は、特定公共賃貸住宅を明け渡そうとするときは、10日前までに市長に届け出て、市長の指定する者の検査を受けなければならない。

2 入居者は、特定公共賃貸住宅を明け渡す場合は、通常の使用に伴い生じた損耗を除き当該特定公共賃貸住宅を原状回復しなければならない。

(住宅の明渡し請求)

第24条 市長は、入居者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該入居者に対し、入居の決定を取り消し、特定公共賃貸住宅の明渡しを請求することができる。

(1) 不正の行為によって入居したとき。

(2) 家賃又は入居者負担額を3月以上滞納したとき。

(3) 故意又は過失により特定公共賃貸住宅をき損したとき。

(4) 正当な事由によらないで、15日以上特定公共賃貸住宅を使用しないとき。

(5) 第20条及び第21条の規定に違反したとき。

(6) 入居者又は同居する者が暴力団員であることが明らかになったとき。

2 前項の規定に基づき特定公共賃貸住宅の明渡しの請求を受けた入居者は、速やかに当該特定公共賃貸住宅を明け渡さなければならない。この場合において、入居者は、市長の定めるところにより明渡しの請求を受けた日の翌日から明け渡した日までの家賃相当額の2倍に相当する額の損害賠償金を納付しなければならない。

(平22条例26・一部改正)

(立入検査)

第25条 市長は、特定公共賃貸住宅の管理上必要があると認めるときは、市長の指定した者に特定公共賃貸住宅の検査をさせ、又は入居者に対して適当な指示をさせることができる。

2 前項の検査において、現に使用している特定公共賃貸住宅に立ち入るときは、あらかじめ当該住宅の入居者の承認を得なければならない。

3 第1項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(委任)

第26条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第27条 市長は、入居者が詐欺その他の不正行為により家賃又は入居者負担額の一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成22年2月1日から施行する。

(黒木町、立花町、矢部村及び星野村の編入に伴う経過措置)

2 黒木町、立花町、矢部村及び星野村の編入の日(以下「編入日」という。)前に、矢部村特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例(平成8年矢部村条例第11号。以下「旧矢部村条例」という。)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 編入日前にした旧矢部村条例に違反する行為に対する罰則の適用については、旧矢部村条例の例による。

(平成22年3月25日条例第9号)

この条例は、平成22年4月1日から施行する。

(平成22年12月13日条例第26号)

この条例は、平成23年4月1日から施行する。

別表(第3条関係)

名称

所在地

ゆいのもり

八女市矢部村矢部4258番地1

竹の払

八女市矢部村北矢部4217、4238番地1

八女市特定公共賃貸住宅条例

平成21年9月30日 条例第89号

(平成23年4月1日施行)

体系情報
例規集/第9編 設/第2章 建築・住宅/
沿革情報
平成21年9月30日 条例第89号
平成22年3月25日 条例第9号
平成22年12月13日 条例第26号