継体大王と筑紫君磐井(2016年3月25日更新)

みなさん、こんにちは。八女市長の三田村です。

暖かい日差しが気持ち良く、季節もすっかり春めいてきました。矢部川沿いには無数の菜の花が春の訪れを告げるがごとく彩りを見せ、咲きほころんでいます。今週末は桜も満開となり、市内の各地で見頃を迎えるのではないでしょうか。「やべ春まつり」など、各地でイベントが開催されますのでぜひ皆さんでお出かけください。

さて、3月12日に大阪府高槻市の「今城塚古代歴史館」の開館5周年記念式典に来賓として案内を受け出席してきました。今城塚古墳は、「磐井の乱」で筑紫の君磐井と戦った第26代継体天皇(継体大王)の真の陵と考えられており、国の史跡に指定されている貴重な文化財です。

この両者は、古代史上最大の内乱と言われる「磐井の乱」において、西暦527年に初めて対峙し、継体大王はヤマト王権の代表者として、磐井は九州の諸豪族の代表として、1年5ヶ月の長きに渡る戦いを繰り広げ、磐井率いる北部九州連合軍の敗北により幕を閉じました。立場の違いにより戦った両者ですが、岩戸山古墳に見られる「石人・石馬」には、大王が特に縁の深い人物に与えたと思われる「三葉文杏葉」などを彫刻した石製品が存在しており、磐井と大王との深いつながりを感じることができます。

「磐井の乱」から1500年を経た今日、今城塚古墳等の10年にわたる発掘や成果等を解説し、古墳時代の歴史を学び歴史文化の体験学習ができる今城塚古代歴史館と、八女古墳群から出土した数々の重要文化財を展示し、筑紫君磐井を郷土の英雄として再評価する岩戸山歴史文化交流館が、歴史観の違いは認めつつ、共に先人たちの残した遺産を顕彰していくことは、非常に意義深いことです。

これを機会として、高槻市と八女市が友好的な関係を築くことができれば、悠久の時を超えて、両雄が「敵対するライバル」から「共通の歴史をもつパートナー」への大転換を果たすことにも繋がるのではないかと期待しています。今後、両市が交流を深めながら様々な分野で互いに協力し合える関係を構築していければと考えています。

歴史館での様子
皆さんと記念撮影している様子
開会式にて挨拶している様子
歴史館内の様子

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