田崎廣助美術館(2016年2月23日更新)
みなさん、こんにちは。八女市長の三田村です。
まだまだ肌寒い日が続いていますが、日々変化していく光や風に、寒暖を繰り返しながらも春は確実に近づいていることを感じます。八女市でも福島地区で「雛の里八女ぼんぼりまつり」、立花町谷川梅林で「夢たちばな観梅会」と、春の訪れを告げるイベントが開幕しました。みなさんご家族、ご友人をお誘いあわせのうえ、ぜひご来場ください。
さて、八女市立花町出身の洋画家で、日本芸術院会員・文化勲章受章者である「田崎廣助」の画業を顕彰する「八女市田崎廣助美術館」が、2月19日、八女市役所立花支所市民センターに開館しました。同郷の画家である青木繁や坂本繁二郎の活躍に触発され画家の道を志した田崎は、上京後、当時洋画壇を牽引していた安井曾太郎に師事し、パリ留学より帰国後、『東洋の心』を悟り、油絵による深淵で品格ある日本の美を追究します。
特に阿蘇や富士、桜島など、彼の代表作と言える山岳風景画は、輪郭を大胆に縁どり、明暗の調子をリズミカルに交錯させる独自の彩色技法が特徴で、大自然の雄大さや神秘さを見事に捉えています。
今回のオープンにあたり、開館記念特別展『魂の在りか、八女に帰る』を開催中です。軽井沢の田崎美術館の協力により、「晩秋の阿蘇山」など代表作24点と、画伯が使用していた机やイーゼルなどの遺品類を陳列・公開しています。ぜひご来館いただき、この八女の美しい自然の中で感性を育んだ郷土の誇りである田崎の作品を直にご鑑賞ください。心を揺さぶる感動と田崎芸術の真髄を味わっていただけることと確信しています。