1 大綱の策定にあたって
長引く景気低迷による税収の落ち込み、さらには、国の補助金や地方交付税の削減等により、本市の財政は依然として非常に厳しい状況にある。また、地方分権の進展、少子高齢社会への対応、市民ニーズの多様化などにより、今後、新たな行政需要が増加すると予想され、地方自治体には独自の政策展開と自立がますます求められている。
一方、本市は平成18年10月1日に上陽町を編入し、新八女市が誕生したが、新たな編入合併の申し入れが八女郡2町2村から行われ、平成19年11月15日に法定協議会が設置された。現在は、平成22年2月1日合併に向けた協議が行われており、合併が実現すれば、短期的には職員数や組織・機構の肥大化、公共施設の重複など新たな行政課題が生じることとなる。
これらを背景に、真に市民が求める行政サービスを提供していくためには、行政を経営するという視点から、あらゆる分野において発想の転換を図り、従来の考え方や仕事の進め方を根本的に見直して、本市にふさわしいサービスを提供するシステムを構築しなければならない。
そのためには、既存のシステムを見直していく不断の努力と、市政の最上位計画である総合計画を具体化していくためのさらなる行財政改革を進め、地方分権時代にふさわしい体質の強化を図る必要がある。
第5次行政改革大綱は、第4次行政改革大綱(平成17年度〜19年度)の後継であり、今後の本市行政改革の指針とするものである。本大綱の策定にあたっては、平成20年1月から、庁内組織の八女市行財政改革推進委員会において、平成20年度以降の新たな行政改革について検討し、試案をまとめた。
その後、識見者や市民代表等で構成する八女市行政改革審議会に、その試案を第5次行政改革大綱案として諮問した。
同審議会では、今後の八女市行政を見据えた様々な視点から、慎重な審議が行われ、同年3月7日に答申がなされた。
本市は、この答申を踏まえて、平成20年度から向こう3カ年度で取り組む「第5次八女市行政改革大綱」を策定するものである。
この大綱に基づき、具体的な
アクションプラン*1となる実施計画を毎年策定及び検証し、全職員の意識改革をさらに進めながら、持続的に行政改革を推進していくものとする。
2 改革の基本的な視点
急速な時代の変化とともに市民ニーズの多様化、複雑化する行政課題に的確に対応し、将来にわたって持続的に発展する新しい自治体へと生まれ変わるために、次の3つの視点から改革に取り組むものとする。
(1) 市民との協働によるまちづくり
地域での人と人との繋がりが希薄になっていく傾向の中で、行政サービス水準を行政だけで維持していくことは、年々困難な状況になっている。
情報の積極的な開示に努め、行政の公正性の確保と透明性の向上を図り、説明責任を果たしながら、男女共同参画を基本として市民参画を進め、市民との連携・協力の下、協働によるまちづくりを推進する。
(2) 成果とコストを重視した行政経営
地方分権の進展により、自治体は「自己決定、自己責任」の原則により行政経営をしていくことが求められている。
今後の行政経営にあたり、事業の必要性や費用対効果を検討し評価するとともに、コストの削減に努め、効率が悪く効果が少ないと判断される事業については、廃止も含めて抜本的な見直しを行う。
(3) 健全な財政構造の確立
事務事業の効率化・合理化を推進し、自主・自立性が高い健全な財政構造を確立するために、経常経費をより一層削減することが必要である。
新たな事務事業については
スクラップアンドビルド*2を原則とし、既存の事務事業については
PDCAサイクル*3に基づき見直しに取り組むことで歳出削減を図るとともに、歳入面においても収入の増加に関する積極的な取り組みを推進する。
3 推進期間
この大綱の推進期間は、平成20年度から平成22年度までの3カ年間とする。
4 推進体制等
(1)推進体制
八女市行財政改革推進委員会(庁内組織)
総務部門担当副市長を委員長、市民部門・建設経済部門及び支所担当副市長、教育長及び職員代表を副委員長とし、課(局・所)長及び職員代表で構成し、行政改革大綱及び実施計画の策定と推進を行う。
(2)進行管理
ア 実施計画の策定
この大綱に基づき、推進期間と同期間の実施計画を毎年度策定し、検証も含めて具体的に取り組むものとする。
なお、実施計画には可能な限り数値目標を設定することとする。
イ 進行管理等
(ア)本大綱に基づく行政改革の進行状況については、八女市行政改革審議会に定期的に報告し、その評価又は助言を得て、行政改革を一層推進する。
(イ)本大綱の公表にとどまらず、これに基づく行政改革の進行状況についても市民に公表し、その公表結果に対する意見等をその後の行政改革に反映させる。
その方法の一つとして、「市民の意見を広く聞く場」を設けることとする。